姉が、カッターなんか持って、鉛筆の芯を異常な長さに削っていたから、僕はびっくりした。
姉が、悲しい顔でもしてたなら
余計な事を思わなくてすんだのに。
ああ、その鉛筆の芯から目が離せない。
怖いよ。

というよりはむしろ…?


















ばあーっか
あたし、美術部入ったって言ったっしょ。
デッサンするときにはねぇ、こうして鉛筆を削るモンなんだってばー。


この子こそなんで押入れなんかに入ってるんだろう?
悲しい顔でもしていれば心配もしないのに。
というよりはむしろ…。


































ああ、鉛筆の芯に永遠を感じる。だからとても怖い。鉛筆の芯を削ると、まるで悲鳴が聞こえるようだ。
紙の上に書かれたはずの鉛が、生まれたときから胃に蓄積している。