WATARIDORI ----★
渡り鳥を延々追う、ドキュメンタリー。
ジャック・ペラン監督。それは母の青春時代の憧れの人だったのだが、でもほんとジャック・ペランという人がただの美男子で終わらなかった、本当に素敵な感性、感受性、センス、そして愛情を持っている人だって言う事がこの99分に余す所なく感じられた。感動した。本当に。人間の複雑なドラマを何年も練って作らなくても、空を見るだけでこれほどの感動を得られるんだという自然の存在の大きさをひしひしと感じました。
この作品は感性のかたまりでした。CMを見たときから、ディスカバリーチャンネルとは何かが違うと感じました。(ディスカバリーチャンネルも好きですが笑)まずとにかくカメラアングルが美しい!この映画は、映画であり絵画だ…と思いました。画がとてもとても良かった。少年の助けで飛び立つ所から、セーヌ川、モン・サン・ミシェル上空を飛ぶその冒頭からものすごく胸が熱くなっちゃいました。水牛車に乗る少年とその上空の渡り鳥、煙だらけの工業地帯上空を飛ぶ渡り鳥、おばあさんの手からエサを食べる、海の中の魚めがけていっせいに飛び込む、等等とにかく画面が絵的でー!!そして胸を熱くさせるのを手伝った音楽!音楽と画の調和がもう最高最高!とにかくありのままを映し、そしてそのありのままを観た時の感情をそのまま閉じ込めてくれる音楽が…!(でも感情的な音楽というほどこってりしてない)どっかで聴いた事ある、と思ったらこれ「キャラバン」の音楽の人と同じですね!あのちょっとエスニックな感じが個人的にも大好きで、そんでボーイソプラノも最高でした…。サントラ?買いました。
渡り鳥。いくら旅の仲間だからといって、置いていかれたらそれまでなんですね。その現実がはっきりと映し出されていました。例え旅に着いていけなくなったのが、自然のせいでも、人のせいでも。運命は運命なんですね。自分が生きていくことが全てなんですね。そういう描写がいやらしすぎず、やらせじゃない、現実なんだってストレートに感じる事が出来て、余計監督とスタッフの鳥たちへの愛情を感じました。もうこれ今年の最高傑作にしていいです…(涙)。わたしの拙い文じゃあ何も伝わりませんが、ちょっとでも気になってる方は絶対観てください。
そして、あらためて、自然と自然に生きる動物たちは芸術のかたまりだなあと思いました。本人はそんなこと少しも気づくことなく飛んでいるのに。それらに気づく事が人間の仕事なのかな。感受性は神様が人間にだけくれた特別な力なんですね。