父帰る ----★
ロシア映画。ある日12年間不在だった父が母子家庭に帰ってくる話。父、よくもあそこまで堂々としてられるなぁ…すっげー。ところで「父、帰る」って同名の日本の小説(?)があるそうで設定もそっくりらしいですけど何も関係ないのかな?
なんとなく『パパってなに?』っぽい所がありました。あれも父(みたいな人)に振り回される映画だったからな。でも決定的な違いは、主人公が兄弟である事だと思うんです。てか私が一番惹かれた所がそこでした。性格の違う2人が絶妙だった。ほんとに素晴らしかった!これが一人息子って設定だったらもう少しつまらなくなると思うんですよ。兄にも弟にも共感できるのがまた素晴らしいです。2人とも、違うやり方で母親思いなんですよね…。そして強引な父親だけど、彼の息子への愛が不思議と伝わってくる。この映画観てると、大人が子どもより優れている、もしくはその逆というのはないんだと分かります。大人は子どもにとって絶対の存在、それでも同じく不器用なんだよね。
私何よりアンドレイが…おにいちゃんがもう、好きで好きで好きで…!!なんて雰囲気の子だ!なんて目をする子なんだ…!性格も表情もかなりツボでした。写真が趣味なのもいい。
弟イワンもギョー!?と思うくらい演技が上手くってすごい!すごいよ!
そしてハーレイ・ジョエル・オスメントに似すぎだから。反抗する目、悔し泣き、恐怖の泣き、兄とささいな会話、みんなすっごい上手かった。「動かなくなった父親を運ぶ時、どうしても足を持つ事が出来ずに泣きじゃくってしまう所は寒気がするほどだった。演技じゃないあれ…。
そして画面が、画像が、画がものすごく寂しくて美しかったです。「島が見渡せるぞ」なんつってどんな美しい映像が流れるのかと思っても、ただ寂しい風景としか思えなかった。廃墟、廃船、殺風景な家、レストラン、、演出のセンスがたまりません。構図が良かった。画面保存たくさんしました(笑)。「
ラストに出てくる写真が…もう…写真集にして出して!!てくらいツボった。白黒なのがまた。私、あれがラストに来るので、箱の中には家族の写真が入ってたのか、て思ったんですが、イワンとアンドレイが撮ったであろう写真も出てきたので、やっぱり箱の中身はわかりません
謎が謎のままで終わってしまうのでびっくりして『わたしまたなんか大事なセリフとかシーン見逃した?!』と思って見直しちゃいました(笑)。でも見逃しては居なかった。そっか…と悟りました。この映画で謎を解く事は重要じゃないんだと。お父さんの、アンドレイの、イワンの、母親の、「想い」ですよね…私はそこがたまらなく好きです。この終わり方が好き嫌いをまっぷたつに分けていると思いますけど、私としては謎がわからないままで終わるという理由だけでこの映画を捨てるのはあまりにももったいないと思います。それが監督の罠なんじゃないかな?謎を解明する事に専念してる人を、かかったな、という目で見ている気がしてなりません。というか、この映画は第三者として、ではなくどこまでもこの兄弟と同じ視点で見るべきなんじゃないのかな。あの子達が分からなかったことを、私達が分かってる必要はないんだと思います。
でも今は呆然としてしまってます。「
アンドレイ役の少年、撮影後間もなく事故で亡くなったと。動く彼をたった今まで見てたのに。言葉がみつからないです