こうのとり、たちずさんで ----■
私が長い間観たくても(どこにもなくて)観ることが出来なかった映画です。感無量。話は政治色が濃いのでおバカな私には分からない事が多くありましたが、、。日本は島国だから、「国境」の感覚がきっとあっちの人たちと違うんだろうな。国が橋の上の一本の線だけで分けられてる不思議。片足で線の上に立ってみる。踏み入れれば、異国か、死か。ああ、なんて世界だ。
でも観たくてたまらなかった作品にもかかわらずここでも何分か睡眠をとる私。アンゲロプロス作品で寝なかった映画あったかオイ。なさけねーな!10年前に失踪したという政治家の顔がどうしても覚えられなくて、妻と再会するも「違う人でした」という妻の言葉を真っ向から信じる私。似てる人だったのかぁとか思っちゃうし。大丈夫かよ。しかしあの橋の上で見つめあうシーンの演出がとても好きでした。
そして私の中で、アンゲロプロスの描く「子ども」ってなによりも理想だと、思いました。「子ども」は政治家に「凧のお話をして」とせがみます。そのお話はとてもとても…大きな話で…でも、全てを話してはくれませんでした。
ラスト、政治家の目撃情報はたくさんあるものの、「どれも確証がない」。そんな時「子ども」が「彼を見たよ」という。
「凧の話の最後を、聞いていない」「君が終わらせればいい」「そうだね」
ここがめちゃめちゃ好きでした。
セリフ美はやっぱり私の中では「永遠と一日」「霧の中の風景」「ユリシーズの瞳」が最高だナァという思いが捨てきれませんでしたが、それでも印象的なものもたくさんありました。政治家が失踪する直前の演説が、とてもとてもきました。きれいな言葉だった。どんなにたたかれても、こんな事言っちゃう政治家がいたら私応援しちゃいそうです。(ミーハーはすっこんでてください)
映像相変わらずものすごかったです。川を挟んでの結婚式が感動的でした。触れることもできない結婚式だけど、観てる側としてはかなり綺麗で純粋に感動してるんだから平和なものだよな…。あと、電柱工事。この画が、最高に最高に好きです。絵に描きたい。あの構図はたまらなく好みでポスターにしたいくらいだー!