ヴィクトール 小さな恋人 Victor ----★
両親の異常な性行為を目の当たりにして父を刺し家出した10歳の少年ヴィクトール。行き着いた先は夜の移動遊園地。そこで働くミックという青年が、孤独に生きる娼婦のトリシュにヴィクトールを預ける。そして2人は次第に心を通わせていく…という話。一体あの親からどうしてあんなに繊細すぎる子どもが生まれるんだ…。女の人の裸にトラウマが出来てしまって大丈夫なのかなぁあの子は。。どんなにドロドロしたお話なんだろうと思ったらそうでもなかった。真っ暗闇で光を放つ遊園地や、雪や、夢、そういった飛び交う色がどこか暖かく感じました。ヴィクトールが終始着てる真っ赤なコートとマフラーが目を引きます。最初女の子かと思った!もうこの子の演技がすばらしい。この健気なヴィクトールの、無表情からだんだんと表情がほぐれていく様が絶妙で泣けました。家出してうずくまって泣いているシーン。泣いているトリシュを見ているシーン。カバンを取りに来たシーン。髪の毛を切るシーン。トリシュと写真を撮るシーン(滝涙)。トリシュの置き手紙を読んだシーン。こんな健気な子、いるのか?!
そして娼婦のトリシュも辛い過去を心に閉じ込めた女性。ヴィクトールと出会ってからのトリシュが、もうほんとに優しい。トリシュがヴィクトールを癒し、ヴィクトールがトリシュを癒していきます。ただ一緒にいるだけでそれが実現していく、暖かさがあります。時々出てくるヴィクトールの夢もとても印象的。なんて綺麗な夢を見るんだあの子は。
所々にセンスの効いた映画でした。エンディングの歌も良かったなー。